夜に道路を歩いていると、駅前以外は人がぜんぜんいなくて、この世界には自分しか生きてないのかも(あと無人自動車)と思えてくる。同じような気持ちになってる人が世界中にいるとしたら、その人たちの分だけ、それぞれの並行世界が生まれる。それぞれの地球があって、それぞれの宇宙があって、その中でぽつんと、自分しかいない、とそれぞれが思う。人間はたくさんいるはずなのに、なぜかひとりぼっちが無数に存在している不思議。それぞれが別の地球の誰かのことを思いながら、ただ歩く。もしかすると、同じ道路を、同じ時間に歩いているかもしれない。でも別の地球だから、決して交わることはない。いつか分裂した大量の地球(と宇宙)がひとつになって、誰かと出会える日が来るといいね。もうその頃には小さなズレがずいぶんと大きくなっていて、言語やコミュニケーションの仕方が違っていたり、人間と定義する生き物の見た目がまったくの別物になっているかもしれないけど、遺伝子に受け継がれた、誰かと並んで歩きたい気持ちが同じなら、お互いがわけのわからない生き物と無言で寄り添って歩くことを良しとするかもしれない。